その日、僕は少々不機嫌だった。
鳴鏡館の長年の宿敵である捨陰党本部を叩き潰したのが何とあの入門したての墨流(すみながし)さんだったからだ。
僕は、鳴鏡館に残って守りに回っていた。実は、僕も乗り込みたかったのだ。僕は大人しく待ってるのは性に合わない性質なのだ。
それで悶々としていた挙句に、あの、僕の、恋敵の墨流さんが倒してしまうなんて…。
皆は、彼の事英雄扱いするし…まあ、そこまではいいのだが、問題は、御門(みかど)さん…
そう、僕は彼女の事を密かに想っていた。彼女に対して憧れと情欲を抱いていた。僕のたった一人の愛する女性なのだ。その御門さんが、彼に日本語を教えてあげると約束したらしいのだ。
本人が嬉しげに話してくれたので僕はそれを知った。
一年振りに此処に来た時、僕はとてもショックを受けたんだ…。あの、墨流…という男が居たからだ。
ヤツは、僕の想い人を慕っている…。僕には、それが判って、とても惨めな辛い思いをずっとしている。
おまけに、あの墨流…という名前を付けたのも御門さんらしい。何でも、行き倒れになっていたのを彼女が助けたとか。一宿一飯の恩がどうとか言っていた…。
一体何処に泊まったのやら。それを考えると僕は、嫉妬で胸が苦しくなった。
御門さんは、とても親切で優しい女性だ。そういう所は、僕も大好きだ。
だけどその親切が人の心を傷付ける事があるのだ。
…彼を拾ったから。
僕は…僕の想いは一生報われる事は無いかもしれない。僕は、この恋心をずっと自分だけの胸に秘めている。
僕なんか…六つも年下の僕なんか、きっと相手になんかして貰えないだろう…。笑われるのが、オチだ。
そう、彼女は、僕の手の届かない所に咲く、一輪の高潔な美しい花なのだ。
そして今、その僕の美しい花を摘もうとしているヤツがいる…。墨流さんだ。
僕は、彼を憎み始めていた…。
でも、だからと言って何が変わる訳でも、僕に何かできる訳でもなかった。
僕は、唯仲良くなっていく二人を見る事しかできなかった…。
僕は、何て惨め男なんだろう…。御門さんは、墨流さんの事をどう思っているのだろう。
僕…僕の方がずっと前から御門さんの事を好きなのに、今は、来て間もないヤツの方が御門さんの近くに居る。
今日も、その勉強をしていたのか何かで、二人一緒に鳴鏡館に来た。
兎に角、今は捨陰党との決着を着けたばかりで、門下生もまともに居なくてごたごたしているから、練習よりも話し合いの方が多いのだ。
師範代は、一年前に死んでいる。今、事実上鳴鏡を仕切っているのは御門さんだった。
その御門さんの側には、まるで腰巾着の様に墨流さんがいつもぴったりとくっついている。まるで、公認の仲の様だった。
こんな、こんなものを見せつけられる為に、此処に来たんじゃない。
僕は、話し合いの最中も、まともに顔も上げられずに一人暗く俯いていた。こんなんじゃいけないのは分かっていた。
でも、僕はもう、僕の中の心の暗闇に耐え切れなくなっていた…。
それから、僕は一週間程、道場に行かなかった。いや、正確にいうと、行けなくなったのだ。
僕は、世話になった鳴鏡館に恩返ししたいという思いがなかった訳ではなかった。人手不足だから、やっぱり行かなくてはいけないんだろうけど、これ以上あそこに居たら、僕は何をしでかすか分からない。
僕の辛い我慢はもう限界まで来ていた。…好きだ。本当に、僕は御門さんが好きだ。
こうやって一人で居ても、あの、二人が仲良くしている姿が目に浮かんできて、僕は、自棄糞な気分になって独りでビールを飲み捲った…。身体はすぐに火照るのに、頭の中は全く酔えなかった。
そんな、目茶苦茶な日々を、僕は一週間程続けていた。彼女の事を想えば想う程、目に涙が溢れてきて、堪らなくなって又飲んでしまう…。
僕はもう駄目かもしれない…。いっそ、このまま、死んでしまえたら…。そうだ、どうせ、僕はあの二人にとっては邪魔者だ。だったら、いっそ…殺して欲しい。
愛する女性に殺されて死ぬなら本望だ。
僕は、僕は…又、情けない事に知らない間に涙をぽろぽろと流していた。
空になった缶をぎゅっと握り締める…。すると、缶は小気味いい音を立てて潰れていった。スチール缶なのに。変な事だが、僕は凄いと感心してしまった。
そうやって潰した缶が、部屋の中に散らばっていった。
「御門…さん…。」
僕は、テーブルの上に長い涙の川を作り、いつの間にか、眠ってしまった…。
何時頃だっただろうか、僕の部屋のドアを叩く音がして、僕は寝惚けたままふらふらと歩いていき何も考えずにいきなり部屋のドアを開けた。
すると何と其処に居たのは御門さんだった。珍しく、一人らしい。
墨流さんはと尋ねようかと思ったが、奴の名前を口にするのがイヤで、訊くのをやめた。
「何の用です?」
「あ…あの、御免ね。一週間も顔を見せないから、どうしたのかと思って…。身体の具合、悪いの?ちゃんと…食べてる?」
「大丈夫ですよ。身体の方は…。」
僕は、鬱陶しそうに前髪を掻き上げながら言った。
御門さんは、心配そうな顔で僕を見ている…。綺麗だった。彼女は、本当に綺麗な女性だ。
そうだよな。こんな超美人に親切にされて好きにならない男はいない。男なら誰だってこの女が欲しくなるだろう…。
…僕も…御門さんが…欲しい。
御門さんは、とても美しい顔をしている。では、身体は…どうなのだろう。さぞかし美しいに違いない。
僕は、好きな女性を目の前にして何も出来ない自分がじれったく思えた。
「本当?なら、いいんだけど…。顔色、よくないわよ…。!!いやだ、お酒臭い…!飲んでるの?未成年の癖に。」
「僕だって飲みたい時位ありますよ。」
僕は、プイと顔を横に向けた。
「どうしたの?何か…様子、変よ。もしかして、悩み事とかあるんだったら、よかったら、相談にのるけど。」
「放っといて下さい。僕なんかに…構わないで下さい。」
(これ以上、僕を苦しめないでくれ…!)
「もう…道場には来てくれないの?明日も…来れない?」
「どうして…そんな事言うんです?」
「戻って来て欲しいの…。」
「どうして…です?」
「それは貴方が鳴鏡の大事な一員だからよ。貴方は、天才よ。凄い才能を持ってる。鳴鏡の出直しに、貴方はなくてはならない人だわ。私達にとって、貴方は必要なの。」
僕は…鳴鏡の出直しに必要なだけ。鳴鏡の一員でなければ僕は必要ない男なのだ。僕は…唯それだけの人間なんだ。
その為に御門さんは、僕に、戻って、又二人のいちゃいちゃを見せ付けようとしている。僕の…気も知らないで!何て酷い女性なんだろう。
僕は、可愛さ余って憎さ百倍で、彼女に対して激しい憎悪すら覚えた。
「そうですか…。でも僕、今悩みを抱えてて、何も手に付かないんです。…相談に乗って貰えます?」
そう言うと、彼女の顔がぱっと明るくなった。
「私でよかったら、聞かせて!」
「どうぞ。」
と、僕は彼女を上がらせた。…ガチャリと鍵を掛ける…。
(きっと、もう、彼女は墨流さんの…ものになったんだ…)
「まあ!凄い…!こんなに…缶が一杯…!身体に悪いわよ。」
「…いいんです。」
僕は、暗く答えた。
(僕は…男としての僕は、彼女にとって、いらないものなんだ)
御門さんは、テーブルの横にちょこんと正座をした。ミニスカートの足が、眩しい。
(このひと、こんな服着て…誘ってるのか?それとも、僕をなめてるのか。男一人の部屋に、女一人で入って来るなんて…。然も、こんな短いスカートを穿いて…。それとも、僕がガキだと思って、はなから警戒心ゼロって事なのか?なめられてる…?)
(御門さん…御門さんの心は、僕のものには決してならないんだ。近付く事も、そして遠ざかる事もできない。…好きだ。誰よりも。本当は、どんな男にも渡したくない!僕だけのものにしたい!)
僕は、俯いて、涙を落とした。
「まあ…大丈夫?…いいから。落ち着くまで、何も言わなくていいから…。」
そう言って御門さんは、僕の肩に手を掛けた。優しく摩ってくれる…。
でも、僕の心臓は、ドクンドクンと高鳴って、彼女にも聞こえそうな位、苦しくなってしまった。
…そして、僕のコイツも、さっきから、痛々しく、ズボンの中で、彼女を想って疼いていた。
(…好きです。僕だけのものになって…)
でも、どうせ叶わないんだ。僕の願いは。そう思うと、愛しさと惨めさと、嫉妬と憎悪が相俟って、彼女を目茶苦茶にしたい気持ちを抱いてしまった。
僕は、墨流さんに抱かれている御門さんを想像した。イヤだ。
どうして、御門さんは僕の気持ちに気付いてくれないのだろう。…こんなに恋焦がれているのに。僕の心は、嫉妬と憎悪で、こんなに焼け爛れているというのに。
…もうおしまいだ。駄目なんだよ。僕なんて。
でも、肩から、彼女の体温が伝わってきて、僕は、僕の中で、どす黒い欲望が頭を擡げ始めるのを感じてしまった…。
…僕は多分、どうかしてしまっていたに違いない。…御門さんに…こんな事…してしまうなんて。…もう、おしまいだ…。
「…御門さん、一つ、訊いていいですか…。」
「…何?」
「墨流さんとは…何回ヤったんですか…?」
「やったって…何を?」
御門さんは、きょとんとした。
「…決まってるじゃないですか。…SEXですよ…。」
「………え………?」
二、三秒遅れてから、彼女が言った。訳が分からないといった風に、面食らっている。
「何回、ヤったんですか…?」
僕は彼女を上目遣いに見上げた。僕は、目が可也ヤバくなっていたんだと思う。
…もう、止まらない。
「な…何を言ってるの?そんな事ある訳ないじゃない!辰美クン、何か、おかしいわよ。いつもと…全然違う。どうしちゃったの?しっかりして!」
そう言って僕の肩を揺すぶった。
「…そうですよ。僕は変なんです…。だから、もう鳴鏡館には…行けません。」
「そ、そんな事言わないで、戻って来てよ!皆の為に、お願い!今日は、酔ってるから、よね。そうよね?辰美クン!」
と、又僕の肩をゆさゆさと揺さぶった。
「…いいえ。僕は素面です。そうじゃない、貴女が僕を狂わせたんだ!…僕は、貴女にとって、いらない男なんだ。僕は…いらない人間なんだ。」
「そ…そんな事ない!必要よ!」
「剣士として…でしょ?」
御門さんは、とても答え難そうな顔をした。
(やっぱりそうだったんだ。こうなりゃもう、自棄だ。もう、どうにでもなれ!!)
「御門さん…ヨかったですか?あの男の…身体…。」
御門さんは、信じられないといった顔をして、言葉を失くしていた。
「外国人…ですものね…。きっと…満足したでしょうね。」
僕は、ククッと俯いて笑った。
「どんな風に…抱かれたんですか?教えて下さいよ…。」
「…しっかりして。お願い。辰美クン、ねえ…。」
もう一度、僕の肩を揺すぶった。
…僕は、ゆっくりと顔を上げ、真っ直ぐに、彼女の顔を、上目遣いに睨んだ。
(もう、駄目だ。どうにでもなれ!壊れてしまえ!こんな、報われない、惨めな恋なんか…!!)
「…どうしたの…?…そんな…恐い顔…しないで…。辰美クン…。」
「御門さん…いいでしょ?僕にも少しだけ、お裾分け…して下さい。」
「???」
御門さんは、ゆっくりと後退りした。恐怖で、顔が引き攣っている。
僕は、思い切り彼女の手首を握り、そのままぐいっと引っ張って、僕の、シーツの乱雑になったままのベッドの上に突き飛ばした。
「…何するの?やめて!!」
彼女は、まだ、信じられないといった顔をしている。
「貴女が悪いんです…!貴女が僕を狂わせたんだ。貴女は、悪魔だ。男を狂わす、悪魔だ。」
「…やめて。お願い。」
彼女は、泣きそうな顔をした。そして僕から逃げようとしたが、僕は、逆にその手を取り、ベッドの上に押えつけた。
御門さんは、必死で抵抗しようとしている。だが、僕の方が力が強くなってしまったのか、動けなくなっていた。
「イヤ…やめて…お願い…。嘘でしょ…?辰美クン…。貴方はこんな事するコじゃない…。お願い…イヤよ…。」
御門さんは、必死になって懇願した。
「イヤ…ですか…。でも、墨流さんなら、いいんですか?…僕のも、試してみませんか…?」
僕は、ククッと笑った。思考能力は最早…ない。
「恐い…。恐い…!こんなの、辰美クンじゃない。…墨流とは、何にもないのに…。訳の分からない事言わないで!」
「嘘つかないで下さい。…そういう嘘、僕は嫌いです!!」
僕は、まず片方の手首を縛ろうと、自分のズボンのベルトを外そうとした。するとその隙を突いて御門さんは、僕の手を振り解いてしまった。
逃げようとしている御門さんの腕を思い切り掴む。
「イヤッ!放して!やめて!助けて!イヤッ!」
僕は、彼女の上に跨り押さえ付けながら、自分のズボンのベルトを外し、更にベッドの近くの洋服ダンスからベルトを二本取り出し、彼女の両手首をベッドの上のパイプに結び、ばたばたと暴れる彼女の片足を無理矢理押さえつけ、ベッドの足元のパイプに結わえ付けた。
「痛っ…!」
御門さんは、痛がったが、僕は構わず思い切り縛った。
僕の…僕だけのもの。好きです、御門さん…!
僕は、彼女のシャツのボタンを、荒々しく引き千切った。すると、彼女のブラジャーが見え、僕は、クラクラとしてしまった。可愛い…。
でも、この姿をヤツが何度も見ていたのだと思うと、僕は、怒りがふつふつと込み上げてきた。
「ねえ、お願い…。やめて…やめて…。」
御門さんは、涙をはらはらと流した。…でも、僕は、許さなかった。
「駄目です。許しません。二人で、僕の心を踏み躙った…罰です。御門さん、僕のコト、子供だと思って、バカにしてたんでしょう?僕が、こんな事する訳ないと思ってたんでしょう?でも、僕は子供じゃない…男なんです。貴女を…僕のものにしたいと、いつも思っていました。」
今度は、ブラを無理矢理引き千切った。彼女の、イヤらしい胸が露になる。ヤツが、いつも愛撫している…胸…。
僕は、彼女を目茶苦茶にしたくなった。犯してやる。汚してやる。…僕は、彼女の首に、胸に、お腹に、キスマークを付け捲った。不思議な事に、ヤツの跡は見付からなかったが、それだけ大事に扱っているのだろう。そう思ってもう、ムカムカした。
この、美しい、無駄のない、引き締まった身体を、ヤツがいつも好きにしているのかと、彼女を犯したい思いで一杯になった。
…僕は、気が狂っている…?
「うっ…イヤ…うっ…。」
彼女は、涙をはらはらと流しながら、悲しそうに、泣いた。
「貴女が悪いんです。貴女が、こんな嫌らしい身体をしているから。貴女は、淫売だ。その身体で、ヤツを虜にしてしまったんですか…。ふふっ…嫌らしいですね。」
僕は、彼女の胸全体をべろべろと舐め回しながら、言った。そして、乳首をぺろぺろと舐めた。すると、彼女は、ぴくっと反応した。
「ああ…ン。やめて…ああっ。」
何だか、よがっている?
「やっぱり、淫売ですよ、貴女は。」
「…違う!違う!やめて…イヤ!」
「嘘だ。貴女は、好きな男じゃなくても感じてしまう、根っからの娼婦なんだ。だったら、その淫乱な身体で、僕のも慰めて下さい。」
僕は、赤黒く嫌らしくてかっている、彼女を傷付ける凶器ともいえるヤツを、ズボンの下から取り出した。
「御門さん…僕は毎晩、貴女を想って、此処で…嫌らしい事をしていたんです。でも、本当は…貴女にして欲しいんです。」
御門さんは、僕のソレを見ると、びくっと恐怖に顔を引き攣らせた。それに、顔が赤くなったのは、気のせいか…?
「イヤ…イヤぁ…嘘…こんなの嘘よ。信じられない…イヤッ!」
御門さんは、泣きながら首を横に振った。
「僕は、貴女を想って、此処で…何度もイったんです…。」
僕は、御門さんの耳元で囁いた。
「さ、いつも彼が使っている所、見せて貰いましょうか。」
僕は、鋏を持ってきて、彼女のスカートを捲り上げ、下着をずたずたに切り裂いた…。
これが、僕の心だ。ずたずたに切り裂かれ、血を噴き出している、僕の心だ。
「イヤッ!見ないで!イヤ!」
彼女は、ぐっと両足に力を込めて、見られない様に頑張った。
「…僕に見られるのはイヤですか…。でも、ヤツになら、見られてもいいんですか…?」
そんなに…僕の事、嫌いなんだ…。僕は、はなから彼女の目には映ってなかったんだ。…こんなに、好きなのに。こんなに、恋焦がれているのに!!
…僕の右目から、涙がつーっと伝った…。
(…好きです。御門さん…愛しています…)
僕は、嫌がる彼女の足を、ぐっと無理矢理開かせた。痣が出来る位強く足を押さえ付け、僕は、彼女のソコをまじまじと眺めてやった…。綺麗だった。
でも、ヤツも、同様に…ココを…!!許せない!堪らない!
僕は、堪らなくなって、彼女のソコに、復讐する様に、むしゃぶりついた。…濡れている…。
矢張り、彼女は嫌らしい女だ。男を惑わす、魔性の女だ。
僕は、彼女の、男を誘い込む樹液をペロリと舐めて、言った。
「嫌らしい味がする…。貴女は…嫌らしいメスだ…。」
御門さんは、ぎゅっと目を瞑って、恥辱に耐えているかの様な仕草をした。
「…やめて…もうそれ以上…私を凌辱しないで…。」
「あの男とは、何回ヤったんです?」
僕は口の端に笑みを浮かべながら言った。
「だからっ、何にもしてないって言ってるでしょ!お願い!信じて!」
「いいえ…信じません…。だって、貴女と二人きりになって、我慢できる男なんて、この世にいる訳ないじゃないですか…。貴女のココは、男を欲しがって、こんなに濡れているんでしょ?僕は、貴女を汚したい。貴女を…自分だけのものにしたいんです。僕は…確かに変です。でもそれは、貴女の所為なんです!貴女が悪いんです!」
僕は、ぐっと彼女の足を折り曲げ、僕のアノ先を彼女のソコに軽く触れた…。
「イヤッ!お願い…やめて…お願い!」
彼女は、顔を引き攣らせながら涙を流して僕に懇願した。
追い詰められ、辱められ、恐怖と悲しみで一杯になった、彼女の表情…エロティックだ。最高に、色っぽい顔をしている。…素敵だ。
(もっと泣け!もっと悲しめ!そうすれば、貴女は僕と同じ悲しみと痛みを共有する事になるんだ…!)
僕はもう、完全に狂っていた。僕は、そのまま一気にヤツを突き立てた。が、途中で止まって、うまく入らない。
僕は、実は童貞だった。だが、本能に突き動かされ、力任せに、色々酷い事をしてしまったのだった。
「痛いっ!やめて!」
御門さんが大声で叫んだ。?まさか。
僕は、もう止まらずにぐぐっと力任せに彼女のソコに、僕のモノを潜り込ませた。…犯ってしまった…。僕は、御門さんを、とうとう、傷付けてしまった。…僕は、犯罪者だ…。
「いっ…痛い…!!」
彼女の息が、苦しそうになる。かなりの痛みに耐えている様子だった。…?何故痛いんだ?僕は、不思議に思った。
「酷い…酷い…こんな…酷い…何で…こんな…事…するの?辰美クン…。何で…こんな…酷い事…。」
僕は、彼女を汚している喜びと彼女を傷付けてしまった悲しみの、二つの思いを抱きながら彼女を激しく揺さぶった…。
彼女の内部は、温かく、濡れていて、まるで僕のソレに吸い付いてくるかの様にとても狭かった。
「痛いっ!動かさないで!イヤッ!痛いっ!」
僕の額にも彼女の額にも、薄らと汗が滲んだ。
彼女は、本当に痛そうな顔をした。涙がシーツを、ぐっしょりと濡らしていた。
可哀想な…御門さん。もし僕を好きになっていれば、こんな思いはしなくて済んだかもしれないのに。
僕は、激しく腰を動かし捲って、彼女への凌辱の、最後の仕上げを終えた。ドクンドクンと、僕のモノが彼女の内部で脈打ち、僕の想い…狂気が、白い液体になって、彼女を内側から汚した…。
彼女は、目を大きく見開いて、顔を引き攣らせ…心が何処かへ行ってしまったかの様に、放心状態になっていた。
僕は、ズルッ…と、暴れ捲っていた凶器を抜き出した…。と、そこには、鮮血がねっとりと付いていた…。彼女の両足の間からも、血と、僕のモノが混ざっているのか、そんなモノがたらっと流れた…。
僕は…驚いた。
…彼女は、彼女の言った通り…処女だったのだ…!!!
僕は、本当に酷い事をしてしまった。これじゃ、強姦魔だ。
僕は…唯御門さんが好きで好きで堪らなくて、切なくて、唯それだけだったのに、どうしてこんな事になったんだろう?
御門さんは、泣いていた。身体を震わせながら泣いていた。泣いて、僕にやめてくれと頼んでいたのに…!
なのに…僕は…!僕は、彼女を汚してしまった。無理矢理、犯してしまった。好きだったのに、傷付けてしまった。僕は、最低の男だ…!!
僕は、ゆっくりと彼女の方を向いた。
悲惨な格好をしている…。胸のボタンは千切られ、下着はズタズタに切り裂かれ、身体中にキスマークを付けられ、挙句の果てに処女まで失くし、男の体液を生で受け止めさせられた…!!両手と片足はきつく縛められ、、足は無理矢理開かされている…。
僕は…何て事を…!僕の中に悪魔がいる!!!
「すみません…。」
謝って許して貰える様な事ではない。然し僕は彼女を縛っていたベルトを外した。
すると、彼女は手で顔を覆い、身体を丸めて泣き出した…。
「墨流さんとは…恋仲なんでしょう?」
彼女は、答えずに泣いている…。答える気力すら無いらしい。
暫くの慟哭の後、彼女はぽつりとか細い声で、こう言った。
「辰美クン…私の事…玩具に…したかったの…?」
「…違います。」
「じゃ、何でこんな…酷い事…。」
「…酷いですよね。僕は…最低の男だ。僕が憎いでしょう。貴女の想い人より先に貴女を抱いてしまった僕が…。僕が憎いんでしたら、僕を殺して下さい。謝って、許して貰える事じゃない。僕を…殺して下さい。」
僕は、つかつかと歩いていって、僕の、大事にしている愛刀を、彼女の前に差し出した。
だが、彼女はそれを取らなかった。
「…自分の手を汚すのが嫌なら、一言、僕に”死ね”…と言って下さい。そしたら、僕はこの刀で自分の喉を掻き斬ります…。」
それでも、彼女はじっとしていた。
「僕は…貴女が好きなんです!最期だから、言わせて下さい!貴女が好きだったんです!もうずっと前から…。なのに、いきなり現れた男に貴女を取られてしまって…ショックでした。僕は…貴女方にとって邪魔者なんです。だから…僕を…始末して下さい。僕には貴女に殺されるだけの理由がある!…好きです。御門さん…!例え、貴女の心が僕になくても、それでも…愛していました…。」
「貴方なんか…大嫌い…。」
御門さんが、呟いた。
僕は、愛刀を手に取り、鞘から抜こうとした。その時…いきなり、パチンと頬を思い切り殴られた。かなりキツい一発だった。
「バカッ!私にこんな酷い事しといて、勝手に死ぬなんて、許さないんだからっ!バカッ!」
今度は、逆の頬に一発、もっとキツい平手打ちが入った。僕は、抵抗もしないで、彼女に殴られるままにしていた。
完全に…嫌われたな。当然だ。僕は、彼女を傷付けた、酷い男だから。
「バカ、バカ、バカッ!貴方なんか大っ嫌い!私の気持ちも知らないでっ!バカッ!」
今度はポカポカと僕の胸をグーで殴ってきた。
「すみません…すみません…。貴女の恋心を踏み躙ってしまった…。貴女の気持ちは、他の男にあったのに…僕が横取りしてしまって…すみません。」
僕は、この女に殺されて当然の、生きていく価値のない、最低な強姦魔だ。
「だからバカだって言ってんの!!私の気持ちも知らないで!どうして…!私の恋心を踏み躙ったの?!バカ…!」
彼女は、僕の胸に泣いて顔を埋めてきた。身体が、震えている。
「すみません。だから…僕を殺して下さい…。」
「イヤッ!死ぬのなんて許さないっ!私の心は、誰のものだと思ってるの!」
「だから…墨流さんの…でしょ。」
「辰美クンの…バカッ!どうして気付いてくれないの?どうして勝手に思い込むの?もうっ!知らないっ!辰美クンなんか…全然、私の言う事信じてくれないんだもん!バカッ!」
今日はよくバカバカと言われる日だ。…確かに、僕は大馬鹿者だが。
「何よっ!墨流、墨流って!あの人なんか関係ない!私の心は、ずっと前から貴方のものだったのに…!私の事…玩具にするなんて、私の事…無理矢理…!酷い!私…貴方に犯されて…恐くて、痛かったけど…内心悦んでた…。ヘンよね、犯されて悦ぶなんて…。そんな…そんな自分なんか、見たくなかったのに…。女に恥かかせるなんて、最低よ!!私は…もっと優しく…抱かれたかったのに…!もっと優しく、貴方に私の処女…奪って欲しかったのに!それなのに…こんな…訳分かんない内に…。」
「御門さん…嘘でしょ?だって、彼とあんなに仲良く…?」
「だって、日本語覚えないといけないじゃない。人手不足なのよ、今…。」
「それだけ…?」
「そうよっ。このバカッ!」
軽く、パチンと頬を殴られた。…僕は、信じられなくて、呆然となった。
「私…私の方が、うんと年上だから、貴方に相手になんかして貰えないと思ってたの…。諦めてたの…。でも、好きなの。好きなのよ。辰美クン、好き…。」
御門さんは、呆然としている僕の唇に軽く口付けしてくれた。柔らかい唇の感触に、僕は、又、感じてしまった…。
END
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