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第14章:ナイトストーカー

 

翌日。

御門さんは神社で仕事があると言ったので僕はそこまで彼女に付いていった。

昨日の事もあるしまだ鳴鏡に恨みを持っている人間が居ても不思議はない。

彼女を無事送り届け、僕は稽古の為皆の集まる鳴鏡館に向かった。

 

中に入ると蛍火さんと…何とナイトストーカーさんが居た。

「よっ。辰美。」

「どうしたんですか、今日は。何かあったんですか?」

というと、彼は笑って、

「違うよ。今日から私は此処の仲間にして貰おうと思ってな。」

「じゃあ、ついに忍者の認可が降りたんですね?」

「まあな。」

「よかったですね。」

「所で、御門さんは?」

「御門さんなら神社で仕事してますよ。」

「そう…か。彼女に許可貰わなきゃと思ってな。」

「午後には此処に来ると思いますよ。」

「きっと御門も喜ぶわ。」

そこへ…

「よっ。」

例のウタマルさんが来た。彼は蛍火さんと仲良さそうにしている彼を見て怪訝な顔をした。

「蛍火、コイツ誰だ?」

「紹介するわ。彼は、甲賀の里でのワタクシの後輩の、ナイトストー…。」

「蛍火さんを呼び捨てにするなんて、お前は一体誰だ?」

蛍火さんの台詞が終わらない内にナイトストーカーさんがムッとした様子でウタマルさんに食って掛かった。

「俺…か?俺は此処の新しい門下生のウタマルってもんだ。…何れは蛍火の男になるモンだ。よろしくな。」

と言うと、蛍火さんが呆れ顔になり、

「又言ってるわ。」

と頭を抱えた。

ナイトストーカーさんの方はというと、その大胆な台詞と態度にムカついたらしく怒りに声を震わせながらこう言った。

「ふ…ふざけた事を言うな!」

「ふざけた事なんかじゃねえさ。俺ぁ今迄狙った女は必ずモノにしてきたんだ。だから蛍火も絶対モノにしてみせる。必ず…な。」

と蛍火さんに舐める様な視線を送って不敵に微笑んだ。

「そんな事はさせない!」

「あ?お前まさか蛍火の事…?ムリムリ。やめときな。俺とじゃあ勝負にならねえよ。」

「どういう意味だっ!」

心成しか二人の間に火花が見えるようだ。

「誰がどう見たって俺の方がいい男だよなあ。」

そう言いながら僕に視線を送ってきた。

…頼むからこっちに振らないでほしい。

「き、貴様…!」

「あ?」

目を瞑り陶酔ポーズを作っていたウタマルさんがちらっと瞳を開けた。

「…殺す!」

とうとうナイトストーカーさんの堪忍袋の緒が切れたらしく忍者刀を懐から出し、ウタマルさんに向かって真っ直ぐ刃先を向けた。

「何だ、俺とやろうってのか。お前みたいな奴が俺に叶う訳ないだろ?…死んだって知らねえぞ。」

と言いつつこちらはロングソードを抜いた。

二人とも切れ味抜群の真剣である。

「二人ともやめて!」

「そうですよ!真剣じゃ、怪我しますよ!」

と、二人の斬り合い殺し合いが始まろうとしていた丁度その時だった。

「お前達、何やっとるんじゃ。」

「空蝉様!」

空蝉さんが入ってきた。僕らにとっては今は救世主にも見える。

「お前達、決戦じゃないんじゃからそんなもん使ってどうするんじゃ。ほれ、これ使え。」

と言って練習用の刀…それは木で出来ているのだが…を二人に手渡した。

そうすると、二人共観念したらしく、

「勝負だ!」

「望む所!」

こうして彼らの稽古…いや試合が始まった。

これって、もしかして蛍火さん争奪戦なんじゃ…。

これから仲間になろうって人達がこんなので大丈夫なんだろうか…?

不安だ。

 

それから蛍火さんと僕は午前中ずっと空蝉さんに稽古を付けて貰った。

だけど気が付くと二人はずっとぼろぼろになるまで打ち合いを続けていたらしく、へとへとになって二人共へたり込んでしまっていた。

「お前、なかなかやるな。」

「お前もな。」

「ナイトストーカー、私達と一緒にお昼食べない?」

壁に寄り掛かってへたり込んでいる彼に蛍火さんがそう声を掛けた。

「…本当ですか?有難う御座います。蛍火さん。」

「いいなあ。」

「貴方も一緒に来る?」

「いいのか?やったー!」

「でもその代わり、二人共喧嘩はダメよ。」

「はーい。」

まるで教育番組のお姉さんと子供達だ。

僕も…御門さんが心配だ。気分悪くなったり倒れたりしてるんじゃないだろうか…。

 

そう思って僕は神社まで御門さんを迎えに行った。

そして、ナイトストーカーさんの事を道々話した。

「大歓迎よ!よかった。仲間が増えて。」

案の定大喜びした。

こうして鳴鏡館に、蛍火さんの後輩で決戦の時僕の手助けをしてくれたウタマルさんの恋敵のナイトストーカーさんが新しい仲間として増える事になったのだった。

 

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